老舗 乾佛具店

建墓の知識

お墓を建てる

ご先祖を供養し祀る気持ち、それを形にしたものがお墓と言えるでしょう。現在は都市部での人口の増加、核家族、地価の高騰など諸事情が重なり、購入が難しい問題となっています。
しかし、いつか必要となる時が来る筈ですし、代々使用することになるので慎重に家族で話し合い決める事が大事です。

お墓を建てる時期

一般的には三回忌までに建てるのが良いとされますが、決まりはありません。すぐに建てられない場合でも、一時的に納骨堂に安置して貰うことも出来ます。実際には葬儀後、四十九日や百ヵ日、月命日、一周忌、お盆・お彼岸など節目に合わせられることが多いようです。
最近では世相を反映した永代供養墓など合葬式のスタイルもあります。また、生前に墓地を建てることも近年よく見られます。これは寿陵といって生前に建墓することは善のあることとされ、縁起がいいとされています。費用の返済方法として、ローンや積み立てを利用することも出来るようになりました。墓地やお墓の購入は非課税になり、相続した場合も相続税はかかりません。墓域内の施設維持費や清掃費としての、管理費や維持費はそれぞれの墓地・霊園に対してかかります。

お墓購入の実

まずお墓を購入し、墓石を建てるまでに石材店や施工業者との綿密な打ち合わせをします。アフターサービスなどもしっかりした業者を選ぶことです。石の予算・質・大きさ・場所・刻む文字・完成予定日などを決め、依頼してから1ヶ月から2ヶ月かかると考えておきましょう。
墓石は永い間お祀りしていくものですので、使用する石材には風化に強い硬質で光沢があるものが好まれるようです。御影石・斑れい岩・閃緑岩・安山岩などが人気が高いようです。形状は和型(縦長)が主流ですが、近年洋型(横長)・自然石を使用したものなども見受けられます。色に決まりはありませんが、華やかな色は避ける場合もあります。
据え付けが終わったら僧侶にお願いして、納骨・開眼供養を行います。親戚などを招き墓前に線香・供物・供花を供え、読経、除幕を行います。終了後は建立を祝いお斎となります。僧侶や管理者、石材店の方には「志」としてお礼を包んだ方がよいでしょう。

墓地の運営

墓地はその経営・管理者により、形態・運営が違ってきます。それぞれに必要な特徴を備えた墓地を探しましょう。墓地には寺院墓地(宗教法人が管理)、公営墓地(都道府県や市町村の各自治体が管理)、また民営墓地(厚生省から認可された宗教法人や公益法人等、又は民間が運営)などがあります。それぞれ費用や管理条件、場所、交通の便、環境設備、宗派・宗旨の有無、使用規定などそれぞれ特徴や条件がありますので、問い合わせて相談してみると良いでしょう。又墓地により、使用権の委譲を許可していない所もありますので、きちんと確認しておきましょう。

お墓の建て替え

歳月を経たお墓は風格のあるものですが、墓域に複数のお墓がある場合など、ひとつにまとめる事例は数多くございます。
また、お墓そのものの建て替え、外柵などの補修も可能です。
墓域の植栽の根が伸びて、お墓そのものに影響を与えている場合には早めに工事を行ったほうが良いでしょう。

お墓の引っ越し

諸事情によりお墓の引っ越しが必要な場合には「改葬」の手続きが必要で、改葬先の墓地・霊園の「受入証明書」、現在の墓地を管理されている方からの「埋葬証明書」、現在墓地のある市町村役場の「改装許可書」などが必要になります。